五月の第二日曜日は母の日です。母の日には、子供が母親へ赤色などのカーネーションを贈るのが一般的です。母親にとっては大きな喜びを感じられる日でしょう。この母の日に赤いカーネーションを贈る習慣どんな風に始まったのでしょうか?
☆「母の日にカーネーション」はいつから?
そもそも母の日はいつどこで始まった風習なのでしょう?始まりの由来は諸説あります。古代ギリシャ時代に神々の母リーアに感謝する春祭りが起源だという説もありますし、17世紀のイギリスで始まった母親と過ごすための休日である、マザーズマンデーが起源だという説もあります。しかし、どちらもはっきりした根拠はありません。また、この二つの起源は、カーネーションとのつながりはないとされています。
母の日にカーネーションを贈るようになったきっかけは、アメリカでの出来事です。アンナ・ジャービスという女性が、母の死を悲しんで追悼式を行い、そこでアンナが母との思い出の花であるカーネーションを、追悼式の参加者に一輪ずつ渡したのが始まりです。1908年のことです。
☆最初は白のカーネーションだった
アンナがカーネーションを追悼会で配ったという出来事が、母の日にカーネーションを贈る風習の始まりですが、その時の花の色は「白」でした。その後、アメリカ、そして日本にもその習慣は広がっていきましたが、その過程でカーネーションの色は「赤」に変化していきました。
その理由は、アンナが用意した白のカーネーションは「亡き母」を思ってのものだったので、元気な母親に対して贈る花の色は白ではない方いいと考えるようになったからです。もともと、元気な母親に贈る花は赤色のものが選ばれる傾向もあったため、母の日に贈るのは赤いカーネーションということで定着してきたのです。その風習が日本にそのまま入ってきたのでしょう。
☆母の日に赤いカーネーションの花束を贈る
子供が母親に赤いカーネーションを贈る時に込める思いは、その子供の年齢などによって多少違います。幼少期の子供であれば、「おかあさん、大好き」という純粋な気持ちを込めることが多いでしょうし、少し大人になってからは、母親に対する感謝の気持ちを表そうという傾向が強くなるでしょう。
気持ちを形にして表現することは、気持ちを伝える方法としてとても有効です。日頃の感謝を形にするのは気恥ずかしいと感じ、これまで母親への感謝などを直接伝えたことがないという方。母の日というイベントを活用して、由来であるアンナの気持ちに思いをはせ、母親に赤いカーネーションを贈ってみることをお勧めします。一輪で贈ってもいいですが、サプライズも狙って赤いカーネーションを花束で贈るのもいいでしょう。